第28章 新しい任務

杉浦杏奈は、もう杉浦家がちょっかいを出してくることはないと思っていた。だが、来た。しかも杉浦正弘本人が。

ヘリが砂浜に降りたとき、杏奈は磯場にしゃがみ込み、黙々と刃を研いでいた。

遠目に見えた男が、機体の扉から姿を現す。濃いグレーのスーツ。髪はきっちり撫でつけられ、表情は葬式にでも出るみたいに重い。

その背後には、腕に包帯を巻いた藤原智彦と、今にも泣き出しそうな杉浦美雪。それから不満を隠しもしない杉浦啓介。

あの三人は灰原仁司の会社と契約を結び、賠償金は9億。冗談みたいな額じゃない。

灰原仁司は離島を封鎖し、部外者を一切近づけなかった。

杉浦正弘にできるのは、どうにかして「ゲスト...

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